2022-01-01から1年間の記事一覧

思想

ひとつの理念なり、思想的営為なりが、公共性を、市民権を、持つようになってくる、ということは、たぶん、よくないことにちがいない。思想とは孤立性をそのバネにするときのみ自立しうる。 (石牟礼道子「自分を焚く」『流民の都』大和書房、1973年、440頁)

共同体と運命

「ある共同体に強い運命が降りかかったとき、共同体の一人ひとりから価値観の表出が始まる。そこに対話が生まれ、ドラマが生まれる」 私は長年、このように考えてきました。 (平田オリザ『ともに生きるための演劇』NHK出版、2022年、4頁)

『山口啓介 後ろむきに前に歩く』広島市現代美術館、2019年

「つまり、消費文化というものは、残さないことを前提として、ひたすら消費し尽くすことで、新たなる需要とさらなる供給の連鎖を生み出す必要に運命づけられており、その意味では「根絶やし」の思想は消費社会の必然だったとも言えるのではないか。そして、…