『詩、ってなに?』

平田俊子編『詩、ってなに?』が面白い。
その中で平田さんと佐野史郎との対談があり、佐野史郎が詩をこう定義している。

対象物に対する感情とか説明とか来歴といったものから解放されて、
その瞬間に自分の身体が察知したものを見極め、周りと自分とを対峙させる。
たとえそれが雄大大自然であれ、
軍事施設であれ、きれいな女の人であれ、アブナイ人であれ、
対象物と対等に向かい合えるような身体の状態を獲得し、
その立場が転倒して感じられた時、世界は詩になるのではないか?
というふうに僕自身は受けとめています。
(206〜207頁)