ささやかな

鳥取のborzoi recordで、テニスコーツと梅田哲也のライブがあった。
どちらのアーティストについてもあまりよく知らなかったのだが、
興味があったので見に行ってきた。
テニスコーツの演奏はもちろんよかったのだが、
僕としては梅田さんのパフォーマンスがとても心に残った。
梅田さんは、分解したスピーカーや扇風機、チキンラーメンカップや水といった、
一見ガラクタにしか見えないようなものを使って、音や光を生み出すパフォーマンスを行っていた。
日常のどこにでもあるそんな「ガラクタ」から生まれる動き、光、
それらは控えめで、一瞬のうちに消えてしまうのだけれど、
そのような存在のささやかさ、そこには独特な美しさがあった。
個人的に気に入ったのは、
振動しているスピーカーの上に乗せられたときの松ぼっくりの動きと音で、
それがなんともいえずコミカルでおもしろかった。
身のまわりにあるものが持つ、ささやかなおもしろさ、美しさ、
それを日々探求しているのだろう梅田さんに、共感するところがあった。