アジサイ

気がつけば、アジサイが満開である
アジサイと「満開」という言葉の相性がいいのかどうかよく分からないが
とにかく満開である


近くの図書館の下に咲いていた青と紫のアジサイがとてもまぶしかったので
思わず手を伸ばして花を観察してしまった
四枚の花びらが、がくを包んでいて、
その花がたくさん寄り集まって、玉のようなアジサイの形をつくっている


寄り集まったたくさんの花をよりわけて、花の玉の中をのぞいてみて驚いた。


青い花の色が、花びらだけにとどまらず、茎のほうにまで及んでいるのだ
些細なことといえば、もちろん些細なことなのだが、
それはまるで、アジサイが世界を色づけるために、まず花びらから始めて
そこからすこしずつ世界を色づけ染め尽くそうとしているような
なんだかそんな気持ちにさせられるのだ


こんなふうに今日のアジサイは、この世界を色づけるために、
この世界とは別の世界からやってくるもののように、際立って感じられた