『トーキョードリフター』

日曜もまたアバンギルドへ行って、前野健太主演・松江哲明監督『トーキョードリフター』を観た。
東京から松江監督も来ていた。
どんなにネガティブな話も、それを映画にした時点でそれは絶対ポジティブなものになる、
というポストトークでの監督の言葉が印象的だった。
いい言葉だな、と思った。
どんなに悲しく苦しい体験でも、
それを映画として撮ったら、
もちろん苦しいと感じる人もいるかもしれないが、
それを見て興奮したり刺激を受けたりする人が必ずいる。
その時点でそれは現実よりもポジティブなものになっている。
そして、それは映画だけでなく、音楽でも文学でも同じだ。
見終わって外に出たら、なんとなく鴨川に行きたくなった。
自分はもう東京に住むことはないと思うけれど、心の隅でずっと東京について考えていくのだろうな。
今までもずっとどこかで東京のことを考えていたのだな。
鴨川でそんなことを思っていた。
映画がそんなことを気づかせてくれた。